応用編

サスペンションってどういう仕組みなんですか?

車の車体と車輪をつなぐ部分で、路面からの衝撃を和らげたり駆動力や制動力を路面に伝えたりする役割をします。アーム類、ばね、ショックアブソーバなどから構成されます。

サスペンションにも色々な種類があるんですよね?

左右両輪がつながった車軸式、左右輪が独立して動く独立懸架式、車軸式と独立懸架式の両方の利点を兼ね備えた中間ビーム式があります。独立懸架式にはダブルウィッシュボーン式、ストラット式、マルチリンク式などがあり、主に乗用車に使われています。

熱間成形と冷間成形って何ですか?

ばねの形状で熱処理を行うものを熱間成形ばねと言います。また、ばねの形にする前に熱処理を行うものを冷間成形ばねと言います。

表面処理にはどんなものがあるんですか?

用途・要求性能・コストによって様々なものがあり、防錆,装飾としてはめっきや塗装などがあります。
電気めっきは耐食性・美観が要求される小物ばねに広く使用され、自動車用懸架ばねには粉体塗装を施行します。
また、ばねの強度・耐久性をUPするものとして、ショットピーニングや窒化処理などがあり、ショットピーニングは材料表面に小さな鋼球を高速投射し、塑性変形による加工硬化により耐久性のUPを図ります。
窒化処理は窒素ガス雰囲気で処理され、Fe格子中にNを拡散させ硬度を高めることにより耐久性UPを図ります。

塗装にはどんなものがありますか?

浸漬塗装、静電塗装、電着塗装、粉体塗装などがあり、最近は防錆性能の高さから主に粉体塗装が用いられます。主に黒色のものが使われますが、カスタマイズ用としてカラフルな塗装をしたものもあります。

乗用車用とレーシング用のばねの違いって何ですか?

性能や軽量化などの限界設計をしたものがレーシング用ばねとなります。これに対して乗用車は安全性や経済性も考慮した設計となっています。